英雄たちの探求 . Морган Райс
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Читать онлайн книгу 英雄たちの探求 - Морган Райс страница 14

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      ソアは疾走した。肺が張り裂けそうだ。門のところまで来ると、2人の衛兵が前に進み、槍を下げて道を塞いだ。3人目の衛兵が歩み寄って手の平を出した。

      「そこで止まりなさい。」衛兵が命令した。

      ソアは、興奮を抑えることができず息を切らしながら止まった。

      「あなた方は・・・ご存じ・・・ないでしょう。」ソアはあえぎながら言った。呼吸の合間に言葉がこぼれ出る。「中に入らないとならないのです。遅れてしまって。」

      「何に遅れたのだ?」

      「選抜です。」

      背が低く、重そうなあばた顔の衛兵が振り返って他の兵士のほうを見た。皆は皮肉っぽく見返した。彼はこちらを向きソアをさげすんだ目でじろじろと見た。

      「新兵は王室の車両で数時間前に入った。招かれていなければ、中には入れない。」

      「でも、あなたはご存じないが、僕は入らないと・・・」

      衛兵は手を伸ばしてソアのシャツをつかんだ。

      「わかっていないのはお前のほうだろう。生意気なやつめ。どうしたらおめおめとここへ来て無理やり入ろうとするなどということができるのだ?手枷をかけられる前にとっとと行け。」

      衛兵はソアを押しのけた。ソアは数フィート後ろまでよろめいた。

      衛兵の手が触れた胸の辺りが痛んだ。それよりも、拒絶された痛みを感じた。ソアは憤りを感じた。会ってももらえずに衛兵に門前払いを食わされるために、はるばるここまで来た訳ではない。中に入る決意は固かった。

      衛兵は他の兵士のほうを向いていた。ソアはゆっくりと離れ、円形の建物を時計回りに進んだ。彼には計画があった。衛兵たちから見えなくなるまで歩くと、壁に沿ってこっそり進みながら突然走り出した。衛兵が見ていないことを確かめてから、スピードを上げて全力で疾走した。建物の半分ぐらいまで来たところで競技場に続く別の入り口を見つけた。はるか上の方、石の壁にアーチ型にくりぬかれた部分があり、鉄の柵で遮られている。その入り口の一つは柵がなかった。また大きな声が湧き起こるのが聞こえ、壁の出っ張りに上って中を見た。

      心臓の鼓動が速くなった。広大な円形の訓練場に、兄たちも含めた数十人の新兵が広がっていた。列になって、12人のシルバー騎士団員のほうを向いている。兵士たちがその間を歩き、説明をしている。

      新兵の別のグループは、兵士が監視するなか、離れたところで遠くの的に向かって槍を投げている。一人は的をそらした。

      ソアの血管は憤りで熱くなった。自分ならあの的を射ることができただろう。彼らと同じようにうまくできるのだ。単に若くて少し小柄だというだけで外されるのは不公平だ。

      突然、ソアは背中に手が置かれるのを感じた。かと思うと、ぐいと引っ張られ、宙を飛んだ。下の地面に強く叩きつけられ、息もできなくなった。

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